作品概要 | |
---|---|
所在地 | 東京都 |
敷地面積 | 110.8㎡ |
床面積 | 87.02㎡ |
建物規模 | 地上2階建て |
構造 | 在来木造 |
中庭のある小住宅
お施主様の要望は、小さな中庭を持った家を1000万円代で 作る事でした。敷地は新しく分譲された土地で、両隣やお向かいの敷地も空き地 の状態でしたが、将来建物が建っても、プライバシーが守れるような計画を考えました。外壁量の多い中庭型はコストがかかりやすい形式ですが、いろいろな工夫をこらしてご希望の予算の中で実現しています。仕上げ材料は一般的な住宅に使われている物を使いながら、既製品的な安っぽさを見せないような作りをしています。
外観はシンプルな「おうち」の形です。
無駄なコストを省くため、単純な長方形の平面計画とし、また外観も無駄な凹凸を無くしています。正方形にくりぬかれた部分は玄関ドアと2階の窓を一体にデザインしたもので、「くりぬかれた」部分はポーチとして機能しています。
白い外壁は、汚れを呼ぶ凹部分をファサードから排除しているため、意外にも綺麗に保つことができます。
町中で「おうち」形は周辺の環境にもなじんで可愛らしいランドマークとなっています。
施主の希望は小さな家ながら、中庭を持つことでした。
小さな中庭には、玄関土間・寝室・浴室・居間などが接し、隣地 の住宅からの視線を気にせずに暮らすことができます。
写真の小さな窓が浴室の窓です。窓の外には小さなテーブルを備え付け、ビールの差し入れもここから手渡せます。
寝室から見た中庭です。
寝室の天井は3.1mほどあり、コンパクトながら広々した開放感があります。
中庭へ続く窓をあけると広々とした一体の空間となり、春や秋には、開け放して生活できます。
2階のリビングへの階段の途中には小さな和室があります。
1mほどの高さの「にじり口」をくぐって入ります。正座をして座ると、心地よい「狭さ」に包まれるようにデザイン しています。