作品概要 | |
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所在地 | 東京都 |
敷地面積 | 89.78m² |
床面積 | 111.35m² |
建物規模 | 木造2階建て、地下1階 |
構造 | 木造軸組構造+RC造(地下) |
家々の隙間のような細い路地を抜けると、その奥には土地が出現。それがHさんからご依頼いただいた、少し変わった土地との出会いでした。
1旗竿敷地という土地の形状から、お施主さんも「落ち着き」を活かしつつ「明るさ」のある住まいを希望されていました。旗竿上の敷地は、道路から奥まって静かだという利点があります。ただ四方に囲まれて採光面では不利なんですよ。そこで僕は、LDKを2Fに置くことを最初に決めました。2Fなら天井高も確保できますからね。また地下の有効活用もおこない、地下室の容積緩和を受けて一部屋かせいでいます。また小さな敷地を感じさせないように玄関からの廊下や階段の配置を工夫しました。
2Fに上がると白いリビングダイニングが出現。周囲を隣家に囲まれているため、直接窓を開けるのではなく向かって左の壁の開口越しに光が入るように工夫してあります。天窓は楕円形のFIXで透明ガラスを用い、空を望める仕様にしました。
玄関のドアを開けると、いきなり階段! この発想、すごい! と一番始めに出していただいた図面に感激。
それで石川さんへ全幅の信頼を預けました。
いざ完成してから感じたことは、どの部屋も生活に合わせたつくりになっていて本当に過ごしやすいということ。
この家にはカーテンが一枚もないんですが、隣と目が合う場所がないので、どんなにくつろいだ格好で過ごしていても大丈夫なんです(笑)
玄関を開けても階段しか見えないので、プライバシーも守られますしね。
またウチは靴が多く、靴箱のスペースが気になっていましたが、玄関入ってすぐの片側の壁を、ほぼ一面靴入れにするアイディアで問題なく解決しました。木目を活かした収納なので消臭も兼ね、玄関から入ったとたん木の香に癒され、とっても気に入っています。
またリビングの明かりの取り方は脱帽ものです。
四季を通じて、また一日の中でも、光の入り方によって様々な表情を見せてくれるので、この家が四方を建物に囲まれているとは、まったく感じられません。
地盤づくり、基礎、柱一本にまで、非常に配慮された上での家づくりを実感します。
大工さんにも、「こんなに手の込んだつくりはめずらしい。安全なお家だよ。」と太鼓判を押されました。見えない部分もしっかりつくられています。
今後は家具をいろいろ配置しながら、少しずつ家を成長させていきたいですね。
これから長く暮らす家。和風や北欧調、いろんな変化を楽しみたいと思っています。